
今回は、2024年に発表されたとても興味深い論文をもとに、皆さんにぜひ知っていただきたい情報をお伝えします。
そのテーマはズバリ…
「在宅リハビリとオンライン(遠隔)リハビリ、どちらが効果的なのか?」です。
皆さんの中には、「最近オンラインリハビリってよく聞くけど、実際どうなの?」「通えないなら家でやるしかないけど、効果あるの?」と思っている方も多いと思います。
今回はその疑問に、最新の研究で調査してくれました。

「この研究は、これから“どんな形でリハビリを受けていくか”を考えるうえで、とても参考になりますよ!」
研究の紹介
ご紹介するのはこちらの論文です。
Home physical therapy versus telerehabilitation in improving motor function and quality of life in Parkinson’s disease: a randomized controlled trial
(パーキンソン病における運動機能と生活の質を改善するための在宅リハビリと遠隔リハビリの比較)
▶ https://doi.org/10.1186/s12877-024-05529-6
この研究では、190人のパーキンソン病の方(軽度〜中等度)を対象に、次の2つのグループに分けて4週間のリハビリを行いました。
1. 在宅リハビリ(HPT)
理学療法士が実際に患者さんの家を訪問して、直接運動指導を行うリハビリ。
2. 遠隔リハビリ(TR)
スマホアプリを使い、オンラインで運動指導を受けながら自主的に取り組むリハビリ。
両者とも、週5回、1回40〜60分の運動を行いました。運動内容は、バランス訓練、筋力トレーニング、有酸素運動など、多岐にわたります。
どんな効果があったの?
どちらのグループも、運動機能の改善(UPDRS3スコアの改善)と生活の質(QOL)の向上が認められました。
具体的には、歩行のスピード、筋力、バランス、日常動作のしやすさなどが、4週間で有意に改善されたんです。



「やっぱり、リハビリを“続ける”って、ちゃんと効果があるんですよね」
在宅リハの方が効果が高かったのは?
特に注目すべきは、高齢の方(70歳以上)では在宅リハビリの方が、遠隔リハビリよりも効果が高かったという点です。
● 運動症状(UPDRS3)
● バランス(BBS)
● 歩行スピード
● 太ももの筋力(膝の伸展トルク)
これらすべてにおいて、在宅リハビリのほうが優れていたという結果が出ています。
その理由は、理学療法士による直接のサポートやモチベーションの維持、姿勢や動作の細かな修正ができるからではないかと考えられています。
じゃあ、オンラインリハは意味ないの?
そんなことはありません。オンラインリハビリでも、十分な効果が出ていたことは事実です。
特に若い方や、ある程度スマホやタブレットに慣れている方には、遠隔リハビリでも運動機能・QOLともに改善が見られました。
また、オンラインリハビリの利点は、
・好きな時間にできる
・移動がいらない
・離れていても続けられる
といった、「継続しやすさ」にもあります。



「自費リハビリでも、オンラインと対面のハイブリッドで提供しているところも増えています。“自分に合った方法”を選べるのが一番大事です」
自費リハビリなら“どちらも選べる”
日本の保険制度では、通院リハビリは制限があるうえ、週2〜3回以上受けるのは難しいのが現実です。
そこで注目されているのが、自費リハビリという選択肢です。
自費リハビリなら、
・訪問リハビリで在宅指導もできる
・オンラインで指導もできる
・両方の組み合わせもOK
といった自由度の高さがあります。
また、理学療法士が一人ひとりに合ったプログラムを提案できるので、「継続しやすく」「安全で」「効果が出やすい」リハビリが可能になります。
リハビリが続かない理由も考えよう
研究では、途中で脱落した人の中に、スマホの操作が難しかった、操作方法がわからなかった、という理由が多く見られました。
つまり、オンラインリハビリは誰にでも向いているわけではないということです。
一方で、訪問リハビリ(在宅リハ)は、“人と会って直接指導を受ける”という安心感があり、継続率が高いという結果が出ていました。



「リハビリって、やる内容も大事だけど、“続けられる仕組み”がもっと大事です。だからこそ、“人と人とのつながり”も大切にしたいですね」
結論:あなたに合ったリハビリを選ぼう
この研究から私たちが学べるのは、
どちらのリハビリも効果はある。けれど、「続けやすさ」は人によって違うということです。
・70歳以上の方やスマホが苦手な方 → 在宅リハビリがおすすめ
・通院が難しい、離れて暮らしている → 遠隔リハビリ(オンライン)も有効
・どちらも試してみたい → 自費リハビリで両方を組み合わせる
リハビリに「正解」はありません。あなたの身体と生活に合った方法が、最も効果のあるリハビリです。
パーキンソン病と理学療法の未来
パーキンソン病は、時間とともに症状が進行する病気です。でも、理学療法や自費リハビリをうまく使えば、日常生活をより快適に、より安全に送ることができます。
「こんなに頑張っても意味ないんじゃないか…」
「もう歳だから仕方ないかも…」
そう思ったときこそ、ぜひこの記事を思い出してみてください。
今回の研究では言っています。「4週間でもリハビリは意味がある」と。
そして私は言いたいです。「続けることで、あなたの毎日は確実に変わる」と。



「どんな方法であれ、“続けること”が一番の治療です。自分に合ったリハビリを見つけて、未来の自分のために一歩踏み出しましょう!」
引用論文
Ge Y, Zhao W, Zhang L, et al.Home physical therapy versus telerehabilitation in improving motor function and quality of life in Parkinson’s disease: a randomized controlled trial.BMC Geriatrics (2024) 24:968
https://doi.org/10.1186/s12877-024-05529-6
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