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6.【制度】公的支援と心のケア

タイトル:一人で抱え込まないで。心と暮らしを守る「制度と知恵」

「体のリハビリ」の前に、「心のリハビリ」を

病気と向き合う生活は、きれいごとだけではありません。

「これからの生活費はどうしよう」

「家族に迷惑をかけていないだろうか」

「なんとなく気分が落ち込んで、何もしたくない」

そんな、お医者様には話しにくい「生活と心」の悩みを、一人で抱え込んでいませんか?

リハトレスタジオ世田谷に来られる方の多くが、体の不調と同じくらい、こうした「見えない重荷」を背負っていらっしゃいます。

実は、パーキンソン病の治療において、心の安定と経済的な安心感は、薬や運動と同じくらい重要です。

「明日の生活」に不安がある状態では、いくらリハビリをしても身に入らないからです。

まずは、その重荷を少しだけ下に降ろしてみませんか?

日本には、難病患者さんを支えるための制度がたくさんあります。そして、あなたの心の辛さには、ちゃんとした医学的な理由があります。

「やる気が出ない」のは、あなたのせいじゃない

「最近、趣味だった読書もする気になれない」

「外出するのが億劫で、一日中パジャマで過ごしてしまう」

「些細なことでイライラしたり、涙が出てきたりする」

ご家族から「怠けている」「気合いが足りない」と誤解されがちなこの状態。

実はこれも、パーキンソン病の症状の一つである**「アパシー(無気力)」「うつ症状」**である可能性が高いのです。

パーキンソン病の原因である「ドパミン」や「セロトニン」という脳内物質は、体を動かすだけでなく、「意欲」や「幸福感」を作り出す物質でもあります。

これらが減ってしまうと、脳がガソリン切れを起こし、自然とやる気が出なくなってしまうのです。

ですから、どうかご自分を責めないでください。

「性格が変わってしまった」のではありません。「脳の物質が少し足りていないだけ」なのです。

主治医に相談してお薬を調整したり、私たちとお話しして気持ちを吐き出したりすることで、心の霧が晴れることはよくあります。

「辛い」と言葉に出すことは、弱さではなく、治療のための大切な第一歩です。

知らないと損をする「3つの公的支援」

パーキンソン病は、国が定める「指定難病」の一つです。

治療が長期にわたるからこそ、経済的な負担を軽くするための制度が整っています。

もし「まだ使っていない」というものがあれば、すぐに申請を検討してください。

① 指定難病医療費助成制度(難病手帳)

  • 何ができる?: 病院での診察代や、薬局でのお薬代、訪問看護などの費用が安くなります(自己負担上限額が決まります)。
  • 対象は?: 重症度(ヤール)III度以上の方、または軽症でも高額な医療費がかかっている方が対象です。
  • ポイント: 「私はまだ軽症だから」と遠慮する必要はありません。早めに申請しておくことで、将来の安心につながります。

② 介護保険制度

  • 何ができる?: デイサービス(通所介護)、訪問リハビリ、手すりの取り付け(住宅改修)、車椅子のレンタルなどが1〜3割負担で利用できます。
  • 対象は?: 通常は65歳からですが、パーキンソン病(特定疾病)の方は40歳から申請できます。
  • ポイント: 「介護保険を使う=寝たきり」ではありません。「元気に動くためのリハビリ」に通うために、この保険を使うのです。リハトレスタジオ世田谷の訪問リハビリも、この制度を使うことができます。

③ 障害年金

  • 何ができる?: 病気のために仕事に制限が出たり、日常生活に支障がある場合に、現役世代でも年金が受け取れます。
  • 対象は?: 初診日に国民年金か厚生年金に加入していた方。
  • ポイント: 「働いているともらえない」と誤解されがちですが、働きながら受給している方もたくさんいます。手続きが複雑なので、社労士などの専門家に相談するのが近道です。

ご家族(ケアラー)の方へ

このページを読んでいるのが、患者様を支えるご家族の方だとしたら、伝えたいことがあります。

「私がしっかりしなきゃ」と、頑張りすぎていませんか?

24時間365日、誰かを支え続けることは、プロの私たちでも一人では不可能です。

ご家族が倒れてしまっては、患者様も悲しみます。

「ショートステイ」を使ってリフレッシュする日を作ったり、私たちのような専門家に悩みを相談したりして、どうか「ご自分の人生」も大切にしてください。

患者様とご家族、両方が笑顔でいられることが、私たちの願いです。

私たちは、制度と心をつなぐ「窓口」です

制度の申請は書類が多くて大変ですし、役所の窓口に行くのも一苦労かもしれません。

そんな時は、リハトレスタジオ世田谷にご相談ください。

「どの制度を使えばいいかわからない」

「申請書の書き方を教えてほしい」

そんなご相談も大歓迎です。私たちはリハビリの専門家ですが、同時に地域の医療・福祉と連携する「つなぎ役」でもあります。

あなたは一人ではありません。

使える制度は賢く使い、頼れる人には頼る。

安心してリハビリに専念できる環境を、一緒に作っていきましょう。