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4.【自宅】お家でできる自主トレ

「スタジオに行っているから大丈夫」と思っていませんか?

「週に1回、リハビリに通っているから安心」

「先生にマッサージしてもらえば良くなる」

もしそう思っているなら、少し厳しいことをお伝えしなければなりません。

残念ながら、週に1回のリハビリだけでは、パーキンソン病の進行に勝つことは難しいのが現実です。

1週間は168時間あります。

そのうちの1時間、スタジオでどれだけ素晴らしいリハビリをしたとしても、残りの167時間を家でじっと座って過ごしていたら、体は元の状態に戻ってしまいます。

リハビリは、毎日コツコツ積み立てる**「貯金(貯筋)」**のようなものです。

ドカンと一括で入金することはできません。

毎日5分でも、10分でもいい。「体を動かす」というコインを貯金箱に入れ続けることだけが、1年後、5年後のあなたの「動ける体」という大きな財産を作ります。

「でも、一人で何をすればいいのかわからない」

「間違ったやり方をして痛めたくない」

そんな不安から、最初の一歩が踏み出せない方のために、ご自宅で安全に取り組めるトレーニングをまとめました。

運動は「薬が効いているとき」にやるのが鉄則

まず、自主トレを始める前に一番大切なルールをお伝えします。

それは、「お薬が効いていて、体が動きやすい時間帯(オンの状態)」に行うことです。

「調子が悪い時こそ、頑張って動かさなきゃ」と真面目な方ほど無理をしがちですが、これは逆効果です。

薬が切れて体が固まっている時(オフの状態)に無理に動こうとすると、筋肉を痛めたり、転倒したりするリスクが高まります。何より、「辛い」「動かない」という嫌な記憶が脳に刻まれてしまいます。

リハビリは「脳に良い動きを覚えさせる学習」です。

「あ、今日は動くぞ!」「気持ちよく伸びた!」

脳がそう感じられるタイミングで行うのが、最も効率が良いのです。

【レベル別】あなたに合ったメニューの選び方

自主トレは、頑張りすぎてはいけません。

「今の自分の体力で、無理なくできること」から始めるのが、長く続けるコツです。

姿勢別に3つのレベルを用意しました。


レベル1:【寝たまま】(難易度★☆☆)

〜朝起きた時や、夜寝る前に〜

一番安全で、リラックス効果が高い運動です。筋肉の緊張(固縮)をほぐすのに最適です。

  • バンザイ・ストレッチ:仰向けで寝て、両手を頭の上に大きく伸ばします。縮こまったお腹と胸の筋肉をゆっくり伸ばします。深呼吸を忘れずに。
  • 膝倒し(ひざたおし):両膝を立てて、左右にパタンパタンとゆっくり倒します。固まりやすい腰回りと骨盤をほぐします。寝返りがしやすくなる効果があります。
  • お尻上げ(ブリッジ):膝を立てたまま、お尻を天井に向けて持ち上げます。歩くために必要な「お尻の筋肉」と「体幹」を鍛える、とても重要な運動です。
レベル2:【椅子に座って】(難易度★★☆)

〜テレビを見ながら、隙間時間に〜

転倒のリスクが少なく、テレビを見ながらでもできる運動です。背もたれに寄りかからず、少し浅く座って行いましょう。

  • 足踏みマーチ:座ったまま、太ももを高く上げます。「イチ、ニ」と声を出しながらリズム良く行うことで、すくみ足の予防になります。
  • 膝伸ばし(キック):片足ずつ、膝を真っ直ぐ伸ばしてつま先を天井に向けます。太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛え、膝折れを防ぎます。
  • 体幹ひねり:胸の前で手を組み、体を左右に大きくひねります。パーキンソン病の方が苦手な「回旋(ひねる動き)」を引き出し、歩行時の腕振りをスムーズにします。
レベル3:【立って】(難易度★★★)

〜家事の合間や、調子が良い時に〜

より実践的な、歩くための筋力をつける運動です。必ず机や椅子の背もたれなど、「すぐに掴まれるもの」のそばで行ってください。

  • ハーフスクワット:机に手をつき、椅子に座るようなイメージで少しだけお尻を下げて、また戻します。深くしゃがむ必要はありません。立ち座りの動作が楽になります。
  • かかと上げ(カーフレイズ):机に手をつき、かかとを上げてつま先立ちになり、ゆっくり下ろします。ふくらはぎの筋肉を鍛え、地面を蹴る力を強くします。バランス能力も向上します。
  • アキレス腱伸ばし:壁に手をつき、片足を後ろに引いてふくらはぎを伸ばします。前傾姿勢の方はふくらはぎが縮んでいることが多いので、これをやるだけで姿勢が良くなります。

続かない自分を責めないで

「毎日やらなきゃ」と思うと、プレッシャーになりますよね。

できない日があっても大丈夫です。

「今日は雨で気分が乗らないから、寝たまま深呼吸だけしよう」

それでも立派なリハビリです。0(ゼロ)にしないことが大切です。

「一人だとサボってしまう」

「動きが合っているか不安」

そんな時は、以下の動画リストを活用してください。

私(理学療法士)が画面の中で一緒にカウントを数えます。動画を見ながらなら、「よし、動画の長さだけ頑張ろう」と思えるはずです。

小さな積み重ねが、必ずあなたの体を支えてくれます。

さあ、今日はどの貯金をしましょうか?